前回のブログ内容:
THE W1回戦合格。2回戦に向けての意気込み。
前回のブログ内容: 今年のTHE W1回戦の動画審査用の2分ネタ応募完了。9月上旬の合格発表を待ちます。 [sitecard subtitle=関連記事 url=https://minamiser.com/thew2025-3/[…]
2回戦ではプロ野球を題材にしたコントを披露することに決めました。言葉を選ばずに言うと、THE Wの予選に来ている客層と審査員にウケそうな題材を選びました。
私は去年のTHE W2回戦でも別の野球コントをしています。ネタ中にとあるプロ野球OBを題材にした歌を歌ったところ、普段のライブではまず起きないタイミングで拍手笑いが起こったので、THE Wの2回戦と普段私が出ているライブとの雰囲気の違いを感じたのを覚えています。ならばそれを逆手にとって、THE Wのお客さんにウケるネタをすれば良いのではないかと考えました。
2回戦に向けて、候補となるネタをいくつかのライブでかけました。どのライブでもあまりウケませんでした。
THE Wの客層や審査員に向けてのネタなので、当然といえば当然なのですが、特に女性のお客様からの反応がほとんどありませんでした。2回戦までずっとこのネタをかけようと思っていたのですが、これ以上やってもキリがないと判断して途中でやめました。
2回戦の前日は夜勤明けでした。賞レースの一日前にバイトをしなければならない自分の現状が、去年までの自分の頑張りの結果を表しているようで受け入れたくありませんでした。
バイトからの帰り道を寝不足のままフラフラと歩いていると、キンタロー。さんの広告が目に入りました。キンタロー。さんは私と同じ1日目のLブロックに出場される予定です。
売れている芸人さんはお笑いの仕事をしてさらに面白くなっていきます。私たち売れていない芸人は限られた時間の中で自分の能力を磨き、チャンスが来るタイミングを待たなければなりません。
売れていない芸人はお笑いにかけられる時間が短い分、才能で勝負しなければならない面が大きいと私は考えています。ならば審査員は私の才能をどう評価するのか見てみたいという気持ちになりました。
その日の夜は衣装のほつれを直したり、アイロンをかけたりしました。やってもやらなくてもあまり変わらないかもしれませんが、心を落ち着かせる作業にもなりました。
衣装を手直ししている途中、古いミシンが壊れました。縁起の悪さは感じませんでした。
THE W2回戦当日。朝は台本上で修正した部分や動きの部分を再度練習しました。
お昼過ぎくらいに家を出ました。会場に行くまでの電車の中、忘れ物をしたことに気づきました。なくてもあまりネタには影響のないものだったのですが、忘れ物が気になってネタに集中できなかったら嫌だなと思い急いで会場最寄り駅のスーパーで調達しました。
集合時間の少し前に会場に着きました。いつもオペレーターをやってくださるYANAさんが私よりも早く到着されていました。YANAさんとともに2回戦の舞台である中目黒キンケロ・シアターの中へ。
楽屋に案内されました。衣装に着替え、小道具を仕込みます。ネタは当初の予定通り、プロ野球を題材にしたコント。
私のライブによく足を運んでくださるお客様はご存知かもしれませんが、私は女性芸人を芸人としてでなく女性として見ている層に対して違和感があります。私はプロ野球やプロレスなど男性ファンの多い趣味がいくつかあるのですが、プロ野球やプロレスの話をするとそういった層から親しみを持たれます。プロ野球を題材にしたネタをすると「おじさんに好かれそう」と言われることもあり、何とかこの状況を打破しなければならないと思った私は、ジェンダーや女性芸人を芸人としてでなく女性と見ている層についての意見を発信するようになりました。
芸歴1年目のある日。Xのフォロワーは2ケタ代、出演するライブといえばお金を払えば誰でも出られるフリーライブばかりだった頃の私に、一通のDMが届いた。 いわゆる『女芸人ライブ』のオファーだった。 […]
私は女性芸人を芸人としてでなく女性として見ている層に迎合したいわけではない。でも今の私が勝ち上がるためにはそういった層の支持を得なくては上に行けない。自分が心から好きで面白いと思っているものを、売れていくための手段として割り切れる自分は、決して清い人間ではないと思います。ルール上は何も問題ないのに人に媚びているようでどこか後ろめたい気持ちがありました。
会場入りしてから準備を終えると割とすぐに私の出番が来ました。ブルーの照明の中で舞台に板付きます。
明転し、喋りだします。最初の説明の時点で笑いが起きました。その次のボケもいつも以上に笑いが起きました。
行け。チャンスを掴め。
私は無我夢中でした。
ネタ時間の4分が終わりました。YANAさんが完璧に音響を担当してくださったのもあり、悔いなくパフォーマンスができました。もう少しウケたかったなという気持ちもありますが、去年よりもはるかに準決勝進出が期待できるレベルだったのではないかというのが自分自身への評価です。
不安な点としては、温かい空気だったということもあり他の出場者のウケがどの程度だったのか把握できていない点と、野球を知らない人からすると伝わらないボケも少なくなかったかなという点。あとはやはり決勝進出経験者や芸歴を重ねた方に比べると基礎的な部分がまだまだかなという点でしょうか。
いずれにせよ今年は去年より手ごたえがありました。
私がチャンスを掴めるのは今年のTHE Wなのでしょうか。
つづく